大槻能楽堂にて新春能を堪能!茂山あきら・童司親子のファンになる!!

昨日、1月3日は大槻能楽堂で新春能を観てきました。

こちらの新春能は3日・4日の二日間上演され、野村萬斎さんと万作さんが出演する4日のチケットは立ち見を残して早々に売り切れ、入手できず。

3日のほうは空席がちらほらありましたが…実にもったいない!

とても素晴らしい舞台でした。

人間国宝による「翁」

・翁…梅若玄祥
・三番三…茂山逸平
・千歳…梅若利成

・面箱…山下守之

笛…杉市和
小鼓 頭取…成田達志/胴脇…古田知英/手先…成田奏
大鼓…山本寿弥

新春ということで、「翁」から。

「翁」は神事や儀式に近く、他の演目のように物語はありません。

とうとうたらりたらりら、たらりあがりららりとう

と謡が始まると、非常に神聖な空気が流れ、改めて
「ああ新しい年が始まったんだな。良い一年にしていこう。」
と気持ちが引き締まりますね。

翁を演じられた観世流シテ方能楽師の梅若玄祥さんは人間国宝だそうで、すごい存在感でした。

そして翁が退場した後の茂山逸平さんの三番三には本当に惹きつけられました。

直面で舞う「揉ノ段」の躍動感。

黒式尉の面をつけて舞う「鈴ノ段」の神秘には、”霊妙”という言葉さえ浮かびました。

また、この三番三から参加する大鼓の音も忘れられません。

こんなに高く冴えた響きだったかしらと驚きました。

山本寿弥さん、まだ20代前半のように見えましたが今後が楽しみで、また聴きたいと思いました。

ところで私は子どもの頃、新年というものには厳粛な気持ちを抱いていました。

特に大晦日から元旦にかけての時間を、とても尊いものだと感じていたんですね。

年々そのような感覚は薄れてきていましたが、「翁」でその空気を久しぶりに肌で感じた気がします。

狂言が好きになる!「延命袋」

・夫…茂山あきら
・太郎冠者…茂山童司
・女房…茂山宗彦

狂言は思いのほか面白かった!!

「延命袋」という演目が良かったのか、役者の力量がことに優れているのか。

たぶん両方で、言葉遣いも形式的な表現もぜんぜん気にならず、現代のコメディーを見ているのと同じ感覚で笑えました。

いや、むしろ「可笑しさ」がもっと鋭かったくらい。

それにしても茂山千五郎家の三名は、まるでこのお三方に当て書きされた脚本であるかのように、それぞれ役にぴったりで。

この後どこかで別の方の「延命袋」を見ても、なんかちがうと思ってしまいそうなほど。

笑いながら感動していました。

すっかりお三方のファンになってしまい、狂言だけの舞台も見たいなあと思いました。

能「鷺」

・鷺…観世喜之
・帝…観世喜正
・蔵人…福王茂十郎
ほか

最後の演目は能『鷺』でした。

これは晩夏の京都のお話なので完全に余談ですが、私の中でお正月の鳥と言えば鷺です。

なぜならかつてお詣りに行っていた百舌鳥八幡宮では、放生池にかかる橋を渡ると弁天社の真ん前に必ず青鷺が居て、まるで待ち構えているかのごとくこっちを見ていたから。

毎年そうなので、初詣といえば青鷺に手を合わせている構図が浮かぶのです。

この舞台に登場するのは白鷲で、少年か還暦を過ぎた能楽師が務めるのが原則だそうです。

今回は後者で、静かな足遣いに”人ではないもの”を感じました。

また帝役・観世喜正さんの声が格調高く響いて、それほど台詞があるわけではないのですが、印象的でした。

おわりに

私は日本舞踊を習っていましたし、師匠は能も学んだ方でした。

それでも能はとっつきにくいと感じ、最初から最後まで集中するのが難しいこともあります。

でも今回、茂山あきら・童司さん親子のファンになり、好きな能楽師から入っていくことで興味が深まりそうだと思いました。

小さい頃からなぜか能楽堂に惹かれる私にとって、近所に複数の能楽堂があるのは贅沢の極み。

大阪谷町に住んでいるメリットは最大限享受していきたいと思います。

ところで、大槻能楽堂は昭和58年の大改修から35年が経ち、不具合や故障が出ている状態だそうです。

そのため来年には中規模な改修が必要らしいのですが、その予算はなんと6億!

伝統芸能の維持には莫大なお金がかかるものですねえ。

寄付も募るようですが、まずは客席がいっぱいになるのが今後のためにも大切だと思います。

興味のある方、ぜひ足を運んでみてくださいね!

チケットの買い方はこちらです。

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